お役立ち情報
高血圧(第10章)

高血圧の改善が期待される?改めて「トクホ」について知る

高血圧 (10章-1) 高血圧になったらチェックしたいWebサイト

病気に関する情報はWebサイト経由で簡単に調べられます。
ここでは高血圧について調べるとき、ぜひ参考にしたいWebサイトを紹介します。
高血圧に関する一般的な情報だけではなく
最新の治療動向なども追えるので参考にしてください。

Webサイトを確認しよう

 特定非営利活動法人 日本高血圧学会
 http://www.jpnsh.jp/
 高血圧に関するさまざまな情報を扱うサイトです。医療関係者向けの情報と、一般向けの情報に分かれており、一般向けでは減塩の取り組み方や、同学会が設けた資格を取得した高血圧専門医を調べることができます。高血圧専門医がまとめた「高血圧治療ガイドライン2014」を16ページにまとめた小冊子の電子版をダウンロードできます。

 健康寿命をのばそう! Smart Life Project
 http://www.smartlife.go.jp/
 厚生労働省 健康局 がん対策・健康増進課が運営するWebサイトです。国民の健康寿命を延ばすことを目的に、病気予防や生活習慣改善などに関する情報を発信しています。血圧に関する情報も分かりやすくまとめられています。メンバー登録した企業や団体は、専用のラーニングツールを使えるなどの特典があります。

 国立循環器病研究センター
 http://www.ncvc.go.jp/
 循環器系の病気を中心に、予防や治療、研究などに取り組む施設のWebサイトです。血圧に関する基本的な解説ページを設け、イラストや図を使って分かりやすく紹介しています。国立循環器病研究センター病院の高血圧・腎臓科を受診する際の手続き方法なども確認することができます。

 病気や健康についてまとめたサイトの中には、情報が古いものや内容の真偽が怪しいものが散見されます。特定の意見に偏った記事も少なくありません。
 正しい情報を見分けるためには、サイトの運営者や運営団体の経歴や素性を調べたり、記事に医学的な知見を有する識者が監修したりしているかなどを確認します。「これをすればすべて治る」などとうたう記事や表現、関連する製品/サービスなどをうのみにしないよう十分留意することが大切です。
 これまでの治療法や予防策を見直し、新たな治療法などを取り入れる場合、その方法が適切かどうかを必ずかかりつけ医に相談しましょう。新たな治療法を取り入れることで症状の軽減や体質改善を見込めることがありますが、体質や病歴などによって効果は千差万別です。自分には適さない場合もあるので、慎重に検討するのが望ましいでしょう。

高血圧 (10章-2) 健康を意識するなら「トクホ」商品をチェック

スーパーなどへ買い物に行ったとき頻繁に目にするようになった「トクホ」。
健康によい商品であることは分かっているものの、
具体的にどんな効果を見込めるのか分からないという人は少なくないでしょう。
ここでは高血圧にフォーカスし、トクホ商品の有用性について解説します。

健康に関する有効性や安全性を国が認めた食品

 「トクホ」とは「特定保健用食品」という正式名称の略称です。スーパーの店頭やテレビコマーシャルなどで見聞きしたことがある人は多いのではないでしょうか。清涼飲料水やお茶、ヨーグルト、ゼリー、調味料などのさまざまなトクホが販売されています。
 トクホは、消費者庁が有効性や安全性について審査し、「特定の保健の目的に役立つ食品」であることを認めた商品です。国が定めた審査をクリアしていることから、高い安全性を有しているのが最大の特徴です。認定された商品には「消費者庁許可 特定保健用食品」と記され、目印となるロゴマークも付与されています。

有効性や摂取量の目安はパッケージを確認

 では、トクホにはどんな効果があるのでしょうか。目的に応じて異なりますが、血圧を正常に保つのを助けたり、おなかの調子を整えたりするといった効果を見込めるものがあります。食後の血糖値上昇を緩やかにするものやミネラルの吸収を助けるもの、コレステロールを低下させるものなどもあります。
 どのくらいの量を取るべきかどうかも明記しています。例えば「1日1本を目安とする」などと、商品ごとに具体的な摂取量を記しています。健康によいからといって食べすぎや飲みすぎは禁物です。定められた量を摂取することが大切です。
 なおトクホには、効果や審査方法などによっていくつかの種類があります。例えば、商品に含まれる成分が病気のリスクを低減することが医学的、栄養学的に分かっているもの、個別に審査していないものの規格基準に基づいて審査しているものがあります。前者を「特定保健用食品(疾病リスク低減表示)」、後者を「特定保健用食品(規格基準型)」といいます。また、有効な科学的根拠を示せなかったものの、限定的に一定の有効性を確認している「条件付特定保健用食品」もあります。この場合、「条件付き」と商品に付与されています。種類や条件などは、商品ごとに文章を記しています。「○○を含んでおり、根拠は必ずしも確立されていませんが、△△に適している可能性がある食品です」などの文章をチェックしておくとよいでしょう。

高血圧の予防や改善が期待される食品もある

 トクホは「薬」ではありません。病気の治療を目的とするものでもありません。健康を気にする人に向けた食品であり、決められた分量を毎日欠かさず摂取すれば病気に効くというわけではありません。
 トクホは薬でないことから、健康について気にしていない人が食べたり飲んだりしたとしても、体への影響は軽微です。血圧が正常な人が、高血圧の人向けのトクホを食べたり飲んだりしたとしても、血圧が下降しすぎるといったことは起こりません。
 トクホとして認められた商品は1000種類以上あり、高血圧の予防や改善を目的としたものだけでも100種類以上あります(2017年8月末時点)。清涼飲料水やお茶に加え、調味料などの商品が対象に含まれています。高血圧の人の場合、これまで飲んでいたお茶をトクホのお茶に代えることで、血圧をスムーズにコントロールできるようになるかもしれません。
 「先日の健診で血圧が少し高めといわれた」「高血圧なのに生活改善を何もしていない」などの不安を抱えている人は、トクホを使って健康への意識を変えてみるのも手です。食生活改善や運動習慣化といった改善策に加え、トクホを毎日食べたり飲んだりして血圧コントロールに役立ててみるのもよいでしょう。